法蔵菩薩は、このように、
四十八の誓願を次々とお述べになってから、
さらに重ねて、次のようにうたわれ、
衆生済度をみたび、お誓いになったのである。
『かくて超世の願を建てた。
この無上の救いの道を、必ず成就させよう。
この願いが果たされぬ限り、
私は誓って、正覚の座には坐るまい。
無量億劫かかっても、
一切衆生の生死の苦を抜き取ろう。
愚かで哀れなものたちを
私と等しい仏陀にしてやるまでは、
私は誓って、仏陀にはなるまい。
私がさとりをひらいたならば、
わが名を名乗って、十方世界に広流せしめよう。
もし、わが名が到り届かぬようなところが
まだ残っている限りは、
私は誓って、さとりをひらくまい』
このとき、菩薩のこの大願の念力は大地を打ち震わし、
妙なる華々を天上から雨降らせた。
そして自然（じねん）の音楽が響いて、
中空から力強い合唱が聞こえたのである。
『汝は必ずや、
無上正覚をきわめるであろう』と。
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2002.11.15