『仏陀が説かれた大無量寿経』のはなし

その7

 

阿難が釈尊にお尋ねしました。

「法蔵菩薩は仏陀となられて、

今現に、おいでになるのでしょうか」

 

釈尊は仰せられました。

「法蔵菩薩は無量寿仏となられて、

現に西方においでになる。

その世界は、この穢土から、

十万億の世界を過ぎたところにある。

 

仏陀になられてから、すでに

十劫の時が経っている。

その世界に生まれた者は、

言語を絶した広大無辺な美を観る。

 

無量寿仏の光明は、他の諸仏方の光明とは

比べものにならないほど顕赫にして、尊い。

その光明は、すべての世界に到り届いている。

ただ、この光明は衆生の眼に見えるものではない。

それは、聞くものである。

 

この光明を称賛するのはわたしばかりではない。

すべての諸仏、諸菩薩が、

この光明をほめたたえておられる。

この世界に生まれる者は、

無量寿仏の光明となり、

すべての諸仏、諸菩薩から

ほめたたえられるであろう。

 

この光明の尊いことは、

私が一劫の間、昼夜の別なく説きつづけても、

なお説き尽くすことができない。

 

 

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2002.11.15